名古屋オルガンの春&秋2017のお知らせです。
名古屋オルガンの春&秋2017
2017年のオルガンの春&秋は、500年を迎える宗教改革に目を向けて、「ルターのコラール&バッハ作品」を中心にお届けしたいと思っています。
名古屋オルガンの春2017
5月21日(日)15:30
フルートとパイプオルガン
J. S. バッハ トリオソナタ第3番(キルヒナー版)
J. S. バッハ トッカータとフーガニ短調(ドリア調) BWV 538 他
小出信也(Fl.) 吉田文(Org.)
名古屋オルガンの秋2017
宗教改革500年 〜バッハが手がけたルター賛美歌によるコラール編曲〜
10月22日(日)15:30
J. S. バッハ「18のライプツィヒコラール集」より
J. S. バッハ 「来れ聖霊、我が主」 BWV 651, 652
「いま来たりませ」BWV 659, 660, 661
「われらの救い主なるイエス・キリストは 」BWV 665, 666 他
吉田文 (Org.)
11月12日(日)15:30
ルター賛美歌 ~バッハと継承者による作品~
M. レーガー 神は我がやぐら op. 67,6
Th. マイヤー=フィービッヒ 「いま来たりませ」によるパルティータ
J. S. バッハ 「神は我がやぐら」 BWV 720、「天のかなたより」によるカノン風変奏曲 BWV 769 他
トーマス・マイヤー=フィービッヒ (Org.)
11月26日(日)15:30
J. S. バッハ「第3クラヴィーア練習曲集」より
前奏曲とフーガ変ホ長調 BWV 552
「キリエ」 BWV 669, 670, 671
「いと高き神に栄光あれ」 BWV 676 他
吉田文 (Org.)
注:ドイツ語で聖歌・賛美歌のことを「コラール」と言います。「コラール編曲」とは、聖歌や賛美歌の旋律を元として創られた作品のことを指します。
主催:「名古屋オルガンの秋」実行委員会
協賛:サンメッセ 学院倶楽部
協力:カトリック五反城教会 ルンデ 二宮音楽事務所
お問合せ先:二宮音楽事務所052-505-0151 mail@aya-yoshida.de
オルガンの秋ホームページ: http://organaki.exblog.jp
決まった入場料は設定していません。各演奏会後に、みなさまのお気持ちに見合った任意のご寄金をお願いいたします。
コンサートシリーズ「名古屋オルガンの秋」はカトリック五反城教会のパイプオルガンが修復されたこと、そして、カトリック五反城教会を創立した神言修道会の来日100周年を記念して2007年に始められ、今年で10年目、開催11回目を迎えます。今までこの「名古屋オルガンの秋」を通して本当にたくさんの出会いとご縁を頂きました。今までご支援下さいましたみなさまに厚く御礼を申し上げます。これからも、「パイプオルガンの楽しさ」と「祈りの音楽による心の響きと幸せ」を名古屋より発信し、多くの方に「調和・ハーモニー」をお届けして参りたいと思っています。
五反城教会には1978年にドイツ・ケルン市のペーター社によって建築された30ストップの楽器が設置されています。日本にあるパイプオルガンの中でも歴史的な価値の非常に高い楽器だと言えるものでしょう。当時の五反城教会司祭であったドイツ出身の神言会司祭ヨゼフ・トナイク神父はオルガンが設置された1978年に「名古屋オルガン友の会」を創立しました。以来、2001年に解散されるまで名古屋オルガン友の会は数多くのコンサート、又はコンサートシリーズを開催し、名古屋のオルガン文化の重要な担い手として活発な活動を続けていました。当時は中部地方でも希少なパイプオルガンのうちの一台であったこの楽器を使用し、マリー=クレール・アランをはじめとした世界中から来日した名オルガニスト達がこぞってコンサートを行っています。
名古屋オルガンの秋実行委員会ではこの伝統を受け継ぎ、名古屋を中心に多面的なパイプオルガンの楽しさ、素晴らしさ、教会音楽の心を継続的に伝えていけるように活動をしたく考え、「名古屋オルガンの秋」を催します。
なるべく多くの方にパイプオルガンという楽器の魅力に触れて頂きたいという方針から、基本的に入場は設定していませんが、今後の継続的な活動が可能となるよう皆様のご寄金のご協力を心よりお願いいたします。
2017年度名古屋オルガンの春&秋
今年はマルティン・ルターがヴィッテンベルク市の教会に95ヶ条の論題を打ちつけたことにより宗教改革が始まったとされた年、1517年から500年目を迎えます。
「名古屋オルガンの春&秋」ではルターが翻訳をしたり、創作をした聖歌・賛美歌に目を向け、その中でもプロテスタント教会の信仰があったからこそ在り得た巨匠ヨハン・ゼバスティアン・バッハが手がけた作品を重点的に取り上げたいと思います。
元NHK交響楽団主席フルート奏者である小出信也さんには毎年「オルガンの春」の時期にいらして下さいますが、今年は5月21日となります。フルートとパイプオルガンによるバッハ作のトリオソナタを初め、フルートが歌う賛美歌など、小出信也さんの美しいフルートの響きを存分お楽しみ頂けるようにプログラムを構成します。
10月22日には「18のライプツィヒコラール集」に収録されているルター賛美歌作品を中心としながら、「オルガン小曲集」に収録されている作品や、その他作品集に属さないバッハ作・ルター賛美歌によるコラール編曲作品がお聴き頂けます。続いて11月11日には、バッハが創ったルター賛美歌作品と、同じ旋律を使ってドイツ語圏作曲家によって作曲された様々な古今の作品が対比して演奏されます。作曲者自身によって演奏されるマイヤー=フィービッヒの作品も聴きどころです。11月26日には、ルター派礼拝で使われる賛美歌と教理問答に関する賛美歌を収録した作品集「第3クラヴィーア練習曲」より、ペダル付きの作品を選曲しました。
いずれも非常に聴き応えのあるバッハプログラムとなっています。バッハの源流とも言えるルターの賛美歌を心に抱きながら、パイプオルガンによるバッハの壮大な音楽の響きをぜひとも経験していただければうれしく思います。
演奏者プロフィール
小出信也Shinya Koide(フルート)
15才の時にフルートを始め、故林りり子に師事。第25回毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)で第2位入賞。21才でNHK交響楽団へ入団。1962年アウロス木管五重奏団で芸術祭奨励賞を受賞。68年フランス政府給費留学生として渡仏、J.P.ランパル、C.H.ラルデ等に師事。ザルツブルグのモーツァルテウム夏期講習会でカールハインツ・ツェラーに師事。78年 第1回パリ国際フルートコンクール(後のランパルコンクール)審査員。N響においても定期公演などに度々ソリストとして出演。国内外の演奏家との共演も多く、故安川加寿子と「フランス音楽の夕べ」や、ゲヴァントハウス弦楽四重奏団、シュツットガルトゾリステン等との共演など多数。N 響功労者に贈られる有馬賞を受賞。1998年、39年間在籍し、首席奏者を努めたN響を定年退職。99年日本フルート協会主催の名古屋コンベンションでヴォルフガング・シュルツと協演。2000年にはプラハで Nostitz String QuartetやPrague Chamber Strings と共演して好評を得た。2003年10月にリリースしたCD KOIDESSIMO II はレコード芸術誌12月号で特選盤に選ばれた。
現在はソリスト、室内楽奏者として活躍している。ウェブサイト:http://www.koidessimo.com/
トーマス・マイヤー=フィービッヒ Thomas Meyer-Fiebig(作曲、パイプオルガン)
ドイツ・デトモルト音楽大学作曲科、同大学院作曲課程科卒業。1978年来日。以来、国立音楽大学及び大学院にて作曲科の教授として後進の指導にあたる。ドイツ各地の大学にても特別講義講師としてたびたび招聘されている。作曲家としての活動の傍らオルガニストとしても活発な演奏活動を続けており、1998年にはドイツのエルツ山脈地方ナッサウのジルバーマン製作の歴史的オルガンにてCDを収録した。2015年国立音楽大学退官。国立音楽大学名誉教授の称号を得る。「名古屋オルガンの秋」実行委員。
吉田文 Aya Yoshida(パイプオルガン)
ドイツ・ケルン音楽大学カトリック教会音楽科、並びにパイプオルガン科卒業。A級教会音楽家及びドイツ国家演奏家資格取得。パーダーボルン大聖堂オルガニスト常時代理、ケルン南部司牧地区教会音楽家等を歴任。名古屋オルガンの秋主宰。日本オルガニスト協会会員。名古屋女子大学准教授。南山大学非常勤講師、南山エクステンションカレッジ、朝日カルチャーセンター講師。2015年度名古屋市民芸術祭特別賞受賞。
交通のご案内
カトリック五反城教会
中村区二瀬町27
(052)412-3456
地下鉄東山線「岩塚駅」2番出口より徒歩5分